
農産物貿易自由化を推進するケアンズ諸国とは
ケアンズ諸国は、一九八六年に豪州の都市で誕生した、農産物の貿易をより自由にするよう求める国々の集まりです。当時は多くの国が自国の農業を守るため、輸出への支援や輸入の制限を実施し、国際的な取引の妨げとなっていました。この状況を打開するため、ケアンズ諸国は公正な貿易の実現を目指し、各国に輸出支援の廃止や市場への参入障壁の削減を求めました。ウルグアイ・ラウンドなどの多国間交渉で積極的に活動し、政府関係者や専門家が定期的に会合を開き、意見を交換しています。この活動は、世界中の農業生産者が公平に競争できる環境を作り、農業の発展を促します。特に、発展途上国にとって農業は経済成長に不可欠であり、ケアンズ諸国の支援は重要です。今後の食料確保や気候変動への対応においても、その役割は増していくでしょう。