
埋没費用効果:引き際の見極め
人は過去の投資に心を囚われがちです。これはお金を失うことへの抵抗だけでなく、自身の判断の誤りを認めたくない心理が働くためです。超音速旅客機コンコルドの開発は、まさにこの心理を表しています。開発当初から採算が合わないと分かっていたにもかかわらず、巨額の資金を投じた英仏政府は、計画を中止できませんでした。結果、両国は更なる資金を投入し続け、大きな損失を被りました。これは、面白くない映画を最後まで見たり、効果のない治療を続けたり、赤字事業から撤退できない状況と似ています。過去の投資に囚われず、客観的に状況を判断し、合理的な決断をすることが大切です。そのため、損切りラインを予め設定したり、第三者の意見を聞いたりすることが有効です。失敗を恐れず、新しいことに挑戦する勇気も必要です。過去の投資にとらわれず、未来へ向けて前向きに進むことが成功への鍵となります。