
新興工業経済地域群とは何か:高度経済成長の軌跡
新興工業経済地域群とは、一九七九年に経済協力開発機構が公表した報告書で使われ始めた言葉です。これは、特に一九七〇年代の石油危機後も、工業製品の輸出を大きく伸ばし、目覚ましい経済成長を成し遂げた国や地域を指します。具体的には、韓国、台湾、香港、シンガポールなどが挙げられます。これらの地域は、従来の発展途上国とは異なり、急速な工業化を推進し、世界経済における影響力を増大させました。新興工業経済地域群という言葉は、これらの地域が単なる発展途上国ではなく、新たな経済的な勢力として台頭してきたことを示すために用いられました。