経済の歴史 黎明期の経済思想：古典派経済学を読み解く
古典派経済学は、18世紀末から19世紀初頭にかけて影響力を持った経済思想です。アダム・スミスやリカードといった著名な経済学者がこの学派に属し、労働価値説を基盤としていました。これは、商品の価値が、その生産に必要な労働量によって決まるという考え方です。彼らは、市場の自由な動きを重視し、政府の介入を最小限に抑えるべきだと主張しました。個人の経済活動の自由を尊重することで、社会全体の富が増えると信じていたのです。また、人口増加や食料問題、国際的な取引など、経済成長の限界や資源の分配についても深く考察し、後の経済学に大きな影響を与えました。