
国力向上基金:未来を拓く投資
わが国は人口構成の変化や国際的な競争の激化といった多くの難題に直面しており、持続的な発展のためには企業の競争力強化が不可欠です。しかし、従来のやり方では新しい価値を生み出し、事業を拡大することが難しくなっています。そこで、日本政策投資銀行は、企業の隠れた力を引き出し、革新的な試みを後押しするため、国力向上基金を立ち上げました。この基金は、各企業が従来の経営手法の限界を打破し、新たな事業領域を開拓したり、戦略的に連携したりすることで、成長につなげる取り組みを支援します。具体的には、これまで十分に活用されていなかった技術や知識、人材などを活かし、新たな商品やサービス、事業の仕組みを作り出すことを後押しします。また、異なる業種間の連携や海外の企業との提携など、戦略的な協力関係を通じて、新たな価値を創造することも支援します。これらの活動を通じて、わが国全体の経済を活性化させることを目指しています。基金の規模は当初千五百億円ですが、必要に応じて最大三千億円程度まで拡大することも考えています。これは、企業の革新的な取り組みを積極的に支援し、わが国の未来を切り開く決意の表れです。