
南米南部共同市場の実態と展望
南米南部共同市場、通称メルコスルは、一九九一年三月に亜爾然丁、 Uruguay、巴拉圭、伯剌西爾の四か国によりアスンシオン条約が締結され、その歴史が始まりました。これは欧州連合を手本とした共同市場を作ることを目指したものです。一九九五年に条約が発効し、南米における地域統合の重要な一歩となりました。当初は関税同盟として開始しましたが、その後の発展により、南米地域の経済協力の中核として活動しています。この共同市場の誕生は、参加国間の貿易を促進するだけでなく、政治的な連携を強化することにも貢献すると期待されました。四か国という比較的少ない国数でのスタートでしたが、それぞれの国が持つ経済規模や資源の豊かさが、共同市場としての可能性を高めました。設立当初からの目標であった、地域内における自由な貿易の実現や共通の対外関税の設定などの目標に向けて、加盟国は様々な試みを行っています。