
東京の国際金融市場:過去、現在、そして未来
一九八〇年代、わが国経済は世界で著しい成長を遂げました。しかし、東京の金融市場は国際的な水準に達しておらず、規制が強く、海外からの投資は困難でした。国内金融機関も国際取引の経験が浅かったのです。そこで一九八六年、東京国際金融市場が設立され、海外の金融機関も参加可能となり、国際的な取引基盤が築かれました。これにより、東京の金融市場は開放性を増し、海外からの投資を呼び込み、アジアの金融拠点としての地位を確立しました。これは、わが国の金融市場が国際舞台へ進出する第一歩であり、金融機関は国際取引の経験を積み、海外との競争力を高めることができました。また、海外投資家も東京市場へ参入しやすくなり、投資機会が広がりました。東京国際金融市場は、わが国の金融市場の国際化を大きく推進したのです。