支払い

記事数:(1)

金融政策

支払いを委託する証券:為替手形とは

為替手形は、現金の代わりに用いられる証券の一種で、ある人が別の人に支払いを委託する際に使われます。手形を振り出す人(振出人)が、支払いを受ける人(受取人)へ直接支払うのではなく、第三者(引受人)を通して支払うよう指示します。これにより、受取人は期日に引受人から確実に支払いを受けられるという利点があります。 為替手形は、特に国際的な商取引で代金決済手段として使われてきました。これは単なる支払い方法ではなく、信用を与える役割も担っています。企業は手形を振り出すことで、すぐに現金がなくても取引を進めることが可能です。また、受取人は手形を金融機関に買い取ってもらうことで、期日より前に資金を手にすることもできます。 しかし、為替手形を使う上では注意が必要です。手形を振り出す側は、期日までに必ず資金を用意しなければなりません。支払いが滞ると、会社の信用を大きく損なうことになります。また、手形を受け取る側も、振出人や引受人の支払い能力を十分に確認することが大切です。近年では、手形に代わる電子的な決済手段も登場しており、状況に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。