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閉鎖型台帳バローは、特定の参加者のみが利用を許可された環境で、鎖状に繋がった記録技術を活用する基盤として誕生しました。その源流は、モナックス社が開発した「イリス・データベース」という、許可された者だけが参加できる記録技術の結節点に遡ります。イリス・データベースは、企業が記録技術を事業に応用するための公開された基盤「イリス」の中核を担っていました。二〇一四年には、その設計思想と実装が広く共有され、誰もが自由に利用できる開かれた情報源として公開されました。この公開が、後の閉鎖型台帳バローの開発へと繋がる重要な一歩となりました。その後、二〇一七年四月には、モナックス社とインテル社の技術者たちが共同で、新たな記録技術基盤の提案を、ハイパーレッジャープロジェクトに対して行いました。この提案は、ハイパーレッジャープロジェクト内で正式に承認され、その結果として、閉鎖型台帳バローが誕生したのです。これは、ハイパーレッジャープロジェクトにおいて、特定の計算処理システムを基盤とする最初のプロジェクトとなりました。閉鎖型台帳バローは、従来の公開された記録技術とは異なり、参加者の身元が明確に管理され、許可された参加者のみが取引の検証や記録の生成に参加できるという特徴を持っています。この特徴から、金融機関や供給網など、特定の参加者間でのみ安全かつ効率的な取引を必要とする分野での応用が期待されています。